IFRS_開示例勉強会_第7回

  • 2017年5月17日
  • 2017年5月22日
  • 会計

繁忙期でなかなか続きを記載できませんでしたが、今回から続きを記載していきます!

皆様の記憶にちらっとでも残すものを記載できればと思います。

 

3. 重要な会計方針

■IAS 第 1 号「財務諸表の表示」によれば、注記として、使用した具体的な会計方針に 関する情報を表示しなければならないとされている(112 項(a))。また、重要な会 計方針の開示において、財務諸表の理解に関連性のある使用した会計方針を開示し なければならないとされている(117 項(b))。

■ IAS 第 1 号によれば、重要な会計方針の開示にあたり、以下の事項を考慮することと されている。

✓ある特定の会計方針の開示が、取引、その他の事象及び状況が業績や財務状態 の報告にどのように反映されているのかを利用者が理解するのに役立つかどう かを検討する(119 項)。

✓特定の会計方針が IFRS が認めている選択肢から選択される場合には、その開示 は利用者に特に役立つ(119 項)。

✓ 当期及び過去の報告期間における金額に重要性がない場合であっても、ある会 計方針が企業の営業活動の性質上重要となる可能性がある(121 項)。

(説明)

○ IAS 第 1 号では、開示すべき重要な会計方針の具体的な項目は挙げられていない。ここ では、他の IFRS において特定の会計方針についての具体的な開示規定があるものだけ ではなく、具体的な開示規定がないものも含め、実例を参考に、「(1)連結の基礎」 から「(19)1株当たり利益」までの項目を以下に示している。

○  なお、他の IFRS において特定の会計方針についての具体的な開示規定がある場合には、 関連する項目の中で、その開示規定の概要を示している。

(1)連結の基礎

■IFRS 第 12 号「他の企業への関与の開示」によれば、連結財務諸表の作成に使用する 子会社の財務諸表の日付又は期間が、連結財務諸表と異なる場合、次の事項を開示 しなければならないとされている(11 項)。

(a)  当該子会社の財務諸表の報告期間の末日

(b)   異なる日付又は期間を使用している理由

■また、持分法の適用に際して用いる関連会社の財務諸表の日付又は期間が、企業の 財務諸表と異なる場合には、次の事項を開示しなければならないとされている(22 項(b))。

(ⅰ)  当該関連会社の財務諸表の報告期間の末日

(ⅱ) 異なる日付又は期間を使用している理由

(2)企業結合

(3)外貨換算

・期中換算、期末換算、貨幣性項目の換算差額の説明、換算差額の処理(OCI含む)などを記載します。

(4)金融商品

■ IFRS 第 7 号「金融商品:開示」によれば、重要な会計方針の開示において、財務諸 表の作成の際に用いられている測定基礎、及び財務諸表を理解するのに関連性のあ るその他の会計方針を開示するものとされており(21 項)、次の例が挙げられてい る(B5 項)。

(c) 通常の方法による金融資産の売買が取引日に会計処理されるのか、決済日に会 計処理されるのか。

(e) それぞれの区分の金融商品の正味利得又は正味損失をどのように算定するの か。例えば、純損益を通じて公正価値で測定される項目の正味利得又は正味損 失には利息収益又は配当収益が含まれているかどうか、など。

金融商品は、IFRS9を適用している場合、①非デリバティブ金融資産(償却原価、FVTOCI、FVTPLの区分)と、②非デリバティブ金融負債、③デリバティブ・ヘッジ、④相殺(表示)について記載する例が多い。

(5)現金及び現金同等物

IAS 第 7 号「キャッシュ・フロー計算書」によれば、現金及び現金同等物の内訳を決 定する際に採用している方針を開示しなければならないとされている(46 項)。

(6)棚卸資産

IAS 第 2 号「棚卸資産」によれば、棚卸資産の測定にあたって採用した会計方針(原 価算定方式を含む)を開示しなければならないとされている(36 項(a))。

■IAS 第 2 号によれば、原価算定方式について次のように規定されている。

✓通常は代替性がなく、特定のプロジェクトのために製造され区分されている財 又はサービスである項目の棚卸資産の原価は、個々の原価の個別特定(特定の 原価を特定の棚卸資産に帰属させることを意味する)を用いて割り振らなけれ ばならない(23 項)。

✓棚卸資産の原価は、23 項に従って処理する場合を除き、先入先出法又は加重平 均法の原価算定方式を用いて割り振らなければならない(25 項)。

評価方法と評価基準について記載している例があります。

(7)売却目的で保有する資産

(8)有形固定資産

■ IAS 第 16 号「有形固定資産」によれば、有形固定資産の種類ごとに次の事項を開示 しなければならないとされている(73 項)。「有形固定資産の種類」については、

「Ⅲ.連結財務諸表注記-13.有形固定資産(1)②」を参照のこと。

(a)  帳簿価額(減価償却累計額及び減損損失累計額を控除する前の総額)を決定す るために用いた測定基礎

⇒ふつうは原価法(取得原価)

(b)  採用した減価償却方法

(c)  採用した耐用年数又は減価償却率

【表 3-1】有形固定資産の耐用年数

(説明)

○ 上記 IAS 第 16 号 73 項(c)の規定に基づき、「Ⅲ.連結財務諸表注記-13.有形固定資 産【表 13-1】」における種類ごとに、採用している耐用年数を表形式により開示する例 を以下に示している。

有形固定資産の種類
建物及び構築物
機械装置
器具及び備品

(9)のれん及び無形資産

■IAS 第 38 号「無形資産」によれば、無形資産の種類ごとに、自己創設無形資産とそ の他の無形資産とを区別して、次の事項を開示しなければならないとされている

(118 項)。「無形資産の種類」については、「Ⅲ.連結財務諸表注記-14.のれん 及び無形資産(1)③」を参照のこと。

(a)  耐用年数が確定できないのか確定できるのか、また、確定できる場合には、採 用している耐用年数又は償却率

(b)  耐用年数を確定できる無形資産について採用した償却方法

 

【表 3-2】無形資産の耐用年数

(説明)

○ 上記 IAS 第 38 号 118 項(a)の規定に基づき、「Ⅲ.連結財務諸表注記-14.のれん及び 無形資産【表 14】」における種類ごとに、採用している耐用年数を表形式により開示す る例を以下に示している。

 

無形資産の種類
特許権
顧客との関係
ソフトウェア

 

(10)リース

(11)投資不動産

■IAS 第 40 号「投資不動産」によれば、投資不動産について、公正価値モデルを適用 しているのか原価モデルを適用しているのかを開示しなければならないとされてい る(75 項(a))。

■ IAS 第 40 号によれば、投資不動産について原価モデルを採用している場合、次の事 項を開示しなければならないとされている(79 項)。

(a)  使用している減価償却方法

(b)  使用している耐用年数又は減価償却率

(12)非金融資産の減損

(13)従業員給付

(14)株式報酬

(15)引当金

(16)資本

(17)収益

■ IAS 第 18 号「収益」によれば、収益の認識に対して採用された会計方針(サービス の提供において取引の進捗度を決定するために採用された方法を含む)を開示しな ければならないとされている(35 項(a))。

■IAS 第 11 号「工事契約」によれば、その会計期間に認識した工事契約収益を算定す るために用いた方法、及び、進行中の工事契約の進捗度を決定するために用いられ た方法を開示しなければならないとされている(39 項(b)及び(c))。

(18)法人所得税

(19)1株当たり利益