IFRS開示事例研究会-第13回 収益

  • 2017年7月13日
  • 2017年7月14日
  • 会計

今回は収益認識です。

IAS 18(11)とIFRS15ともに触れたいと思います。次回以降までかかるかもしれません。

まずIAS18(11)ですが、金融庁記載例では以下を記載することとされています。

Ⅲ.連結財務諸表注記

  • 3.重要な会計方針
  • 25.売上収益
  • 28.金融収益及び金融費用
  • 3.重要な会計方針

    (17)収益

    ■ IAS 第 18 号「収益」によれば、収益の認識に対して採用された会計方針(サービス の提供において取引の進捗度を決定するために採用された方法を含む)を開示しな ければならないとされている(35 項(a))。

    ■IAS 第 11 号「工事契約」によれば、その会計期間に認識した工事契約収益を算定す るために用いた方法、及び、進行中の工事契約の進捗度を決定するために用いられ た方法を開示しなければならないとされている(39 項(b)及び(c))。

→基本的に日本基準でも開示する内容ですが、やはりここでもですが、IFRSでは重要性に関する記述がありません。

そのため事例をみていると、たとえば下記の(ⅰ)  物品の販売、 (ⅱ)サービスの提供、 (ⅲ)利息、(ⅳ)  ロイヤルティ、(ⅴ)    配当の別に、それぞれまんべんなく収益計上されている項目については説明記載している印象です。ただ、あまりに些末な項目はさすがに記載していないと思われます。

→IAS18で想定している収益の累計のどれにあてはまるものが収益計上されていて、それぞれどのような考え方で売上計上されているかについては、しっかりと整理をしておく必要があるということかと思います。

 

  • 25. 売上収益

    IAS 第 18 号「収益」によれば、以下を含む、報告期間中に認識された収益の重要な 区分ごとの金額を開示しなければならないとされている(35 項(b))。

    (ⅰ)  物品の販売、 (ⅱ)サービスの提供、 (ⅲ)利息、(ⅳ)  ロイヤルティ、(ⅴ)    配当

    【表 25】売上収益(説明)

  • ○  上記 IAS 第 18 号 35 項(b)の規定に基づき、収益を「物品の販売」及び「サービスの提 供」に区分して表形式により開示する例を以下に示している。○  なお、利息及び配当については、「Ⅲ.連結財務諸表注記-28.金融収益及び金融費用【表 28】」に記載している。(単位:百万円)
    自 2014 年 4 月 1 日

    至 2015 年 3 月 31 日

    自 2015 年 4 月 1 日

    至 2016 年 3 月 31 日

    物品の販売
    サービスの提供
    合計

→こちらは会社によってまちまちといった印象です。PLですでに区分を分けて記載していたりもするケースもあるようです。

 

28. 金融収益及び金融費用

■IFRS 第 7 号「金融商品:開示」によれば、損益計算書又は包括利益計算書並びに注 記のいずれかにおいて、次の収益、費用、利得又は損失項目を開示しなければなら ないとされている(20 項)。

(a)  以下に係る正味利得又は正味損失

(ⅰ)  純損益を通じて公正価値で測定する金融資産又は金融負債

(ⅴ)  償却原価で測定する金融負債

(ⅵ)  償却原価で測定する金融資産

(ⅶ)  その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産

(b)  償却原価で測定する金融資産又は純損益を通じて公正価値で測定するもの以 外の金融負債に係る金利収益総額及び金利費用総額(実効金利法により計算)

■IFRS 第 7 号によれば、償却原価で測定する金融資産の認識の中止により生じた、損益計算書に認識された利得又は損失の分析を開示しなければならないとされてい る。なお、利得と損失とを区分して示す必要があり、また、それらの金融資産の認 識の中止を行った理由を含める必要がある(20A 項)。

 

【表 28】金融収益及び金融費用

(説明)

○ 上記 IFRS 第 7 号 20 項の規定を基礎としつつ、実例を参考に、金融資産又は金融負債 に係る正味利得又は正味損失である「有価証券損益」及び「デリバティブ損益」を金 融収益に含めた上で、金融収益及び金融費用を表形式で開示する例を以下に示してい る。

○  なお、上記 IAS 第 18 号 35 項(b)のうち、以下では利息及び配当について示しており、 その他の事項については「Ⅲ.連結財務諸表注記-25.売上収益【表 25】」にて記載し ている。

 

金融収益

(単位:百万円)

自 2014 年 4 月 1 日

至 2015 年 3 月 31 日

自 2015 年 4 月 1 日

至 2016 年 3 月 31 日

受取利息
償却原価で測定する金融資産
受取配当金
その他の包括利益を通じて公正価値で 測定する金融資産
有価証券損益
純損益を通じて公正価値で測定する金 融資産
デリバティブ損益
その他
合計

金融費用

(単位:百万円)

 

自 2014 年 4 月 1 日

至 2015 年 3 月 31 日

自 2015 年 4 月 1 日

至 2016 年 3 月 31 日

支払利息
償却原価で測定する金融負債
その他
合計

→この表の形式で開示している事例が割とありました。このレベルの開示が必要になることについて知っておく必要があります。