近畿車両、監査報告書を受領

  • 2017年7月25日
  • 2017年7月25日
  • 会計

鉄道車両製造の近畿車両は24日、監査法人から2017年3月期連結決算の監査報告書を受け取ったと発表した。同社は米国の車体製造子会社が抱える部品などの棚卸し資産の会計監査に時間がかかり、6月29日に開いた定時株主総会の招集通知に監査報告書を添付できないでいた。

日経より。

6月13日の会社のリリースでは、棚卸対象となる部品点数が多くて処理が終わらなかった様子。またその後の精査にも時間がかかっており、監査が終わらないという説明でした。

棚卸対象が多いと、それだけで時間がかかりますし、棚差が出ていれば、その差異の分析や処理で時間がかかります。

通常は、点数等棚卸対象は事前に把握して決算に間に合うように計画しますし、このような突発事象が生じたならば、人海戦術で何が何でも終わらせるというのが定番のストーリーかと。

なので、ここまでの話を見て、なるほど、と思いました。

ところが、です。

後日6月27日の会社のリリース文を見てますと、以下の説明がなされています。

棚差の精査の結果、1億ほどズレがあることが判明

発生原価に誤りがあることを意味するなら、工事進行基準による工事収益に影響がある

確認のため監査法人の監査が継続している

海外子会社の案件のため、海外の監査人が監査をやっていたのでしょう。日本の監査人と相談しながら、ギリギリのところまで監査している印象です。不正のリスクも考慮に入れてのことなのかもしれません。

結局、こちらのとおり、計算書類も有報も訂正することになりましたということのようです。修正の影響額はそんなに大きくないけど…。まあ結果論ということで。
しかし冒頭の新聞記事の書き方だと、監査法人が変に疑って監査を丁寧にやったせいで決算が遅れたようにも見えてしまいますね。。。結果的には大した影響ではなかったのかもしれませんが、監査的には途中不正による重要な虚偽が頭をよぎったのかもしれませんし、やむを得ないかと思います。

会社も、逐一投資家に状況報告されていて、そこは好印象というか妥当なアクションだと思いました。そもそも論は置いておきますが。

経験上、こういった不正とかで監査法人を巻き込むと、案件によっては小さく話がまとまることもありますし、逆に話が大きくなっていくこともあると思います。本社というものは、しっかりと海外子会社をコントロールして、決算を軟着陸させる重要な役割がありますよね。他人事でないなと思いました。