会計士、向いてない? ②

前回は、ケース①について触れました。

今回はケース②です。

ケース②:クライアントの要求水準が高く、自分の能力では追いつかない中で、次第に当たりもきつくなり、顧客の満足するサービス提供ができるのか不安になった

大きな上場会社なんかだと、クライアントの要求水準が高いというのは、良くある話だと聞きます。

私も若い頃アサインされた会社には鍛えられました。

自分としては頑張っているつもりなのですが、クライアントからの要求水準を満たさない場合に、

クレームではないですが、小言を言われたり怒られたりしていましたね。

クライアントも時間が無い中で監査法人に問い合わせているので、回答が遅かったり、期待値を満たす回答が無かったりする場合にはついカッと言ってしまうのかなと思います。

(ちなみにこれは、経理業務を経験したときに、実感しました。監査法人としては思慮や懐の深さや、レスの素早さというのは本当に重要だなと。)

いつもではないですが、そのようにクライアントから怒られたりしたときには、「俺、大丈夫かなあ」と不安になる時もありました。

対策・考え方

ではこのような場合、どのように考えればいいでしょうか。

このような状況は、単に会計士側の実務上の知識や経験不足からきているものであって、

「知識不足を反省する」ことはあっても、やはり「気にしすぎない」ことが大事かなと。

会社側が監査人の回答で十分でないと思う場合、普通は求める回答を入手するために追加でいろいろ聞いてきます。

たとえ一度ですべての論点をカバーできなくても、都度のやりとりによって、少しずつ会社への信頼を蓄積することは出来るはずです。

会社が監査人に怒ったりすることもありますが、仕事が集中していて忙しくなりすぎてうまくコミュニケーションが取れなかったとか、たまたま機嫌が悪かったとか、割と会社側の原因で発生していることもあるはずです。

監査人側の原因で怒られるとすれば、回答や質問が遅いとか、何度も同じ質問を繰り返すとか、質問の的が外れているとか、あると思いますが、それらは100%は無理だとしても、工夫して軽減していくことはできると思います。

人間は感情の生き物だし、余裕がないと怒ったりするものだ、という理解も大切です。

たいてい、巣が悪い人はいないですので。

そのような理解のうえで、相手の期待水準を満たすにはどうしたらいいか、冷静に考えていくといいと思います。

相手とはよく会話をして、コミュニケーションを取ることを心がけましょう。