前回シリーズまででは、監査法人に在籍しながら事業会社に出向するメリットとして、以下をご紹介しました。
Contents
①監査法人のツールを利用しながらも、
②会計に関する論点に時間を多く割ける
③視野が広がる
今回は更に追加のメリットとして、以下をご紹介します。
④出向先に転籍できるチャンスもある
ここでは話の前提として、監査法人から事業会社への出向ということで記載しますが、転籍できるチャンスに関しては他の組織体に対する出向でも同じだと思います。
一般的に、出向というのはネガティブなイメージで語られることもあります。
子会社への出向、と聞けば出世競争のことが頭をよぎるものです。
ただ、会計士の場合は、監査法人側の思惑にもよりますが、ネガティブなものというより、ポジティブなものであることも多いです。
出向は個人のキャリアアップとか、出向元法人と出向先企業のリレーションアップとか、そういう意味でとらえることが出来ると思います。
ということで、ここではメリット面の話として記載します。
仮に出向先が理想的な企業である場合、出向者にとって転籍するチャンスがあるのは大きなメリットです。
当然、実際転籍できるかどうかは、出向者が業績や結果を残せているかということろによりますし、各企業の方針や転籍ルールにもよるところかと思います。しかし通常一定の経験を積んだ会計士は、会計面という限られた分野ではありますが、高いパフォーマンスを発揮することが多いそうです。
※自分自身の話ですので言いにくいですが、私もそれなりに出向先の期待水準を満たす評価はいただいていました(超頑張りましたけど)。
企業としては、時勢にもよりますが、そのような特定分野に強い人材を欲している側面もあるので、需給が一致すれば高い確率で転籍話が浮上します。
そこから先は、出向者の判断になりますが、聞くところによると、転籍する人・しない人の割合はだいたい半々くらいかなあという印象です。本当に人それぞれ。
でも、経理等の実務の経験をさせてもらえて、転籍のオプションもあるとすれば、非常に有り難いことだと思います。
それもあって、出向話というのは会計士にとって一般に人気がある印象です。
私も、チャンスがあるのなら、手を挙げて立候補することをどちらかというとオススメします。リスクはありますが、得られるものもありますし、最悪、元の法人に帰任できるのですから。
以上、出向のメリットの4つめについて触れてみました。
ご参考にしていただければと思います。