トーマツ、統計的異常検知技術を独自に開発

パルコは人手不足を解消するためロボットを活用する。まず日本ユニシスなどと組み、テナントの棚卸しや在庫確認といった人手が多く必要な作業を軽減できるロボットを開発した。自社の業務を効率化するだけでなく、有力なテナント誘致にも生かす。

日経新聞より。

なんかさらっと書いてるけど、すごい。

「テナントは衣料品や靴などに電子タグを付ければ、アンテナを取り付けたロボットが売り場を動き回り半径15メートルの範囲で情報を読み取る。商品が段ボール箱に入っていても調べられる。」

とのことで、文字だけだとよくわかりませんが、ルンバみたいなやつが店舗内を駆け巡る感じを想像しました。

監査法人の立会でもドローンを飛ばしたりすることを考えているようで、10年後には立会の風景がガラッと変わっているのかもしれませんね。

実は個人的には、一度立会で現物を全て数えてみたいも思っていました。カウントしていないところからエラーが出たりすることもあるので、サンプリングの限界ってあるなぁー、と考えたこともあったためです。監査の質的に考えると、全件が良いに決まっています。

ただし、立会では単にモノの数量だけを数えているわけではありません。

監査人が明らかに管理がずさんそうな箇所を見抜き、調べてみるとカウントエラーが出てくる、あるいは数えなくていいものを数えているとか、そもそも管理ができていないことが指摘になるとか、そんなことは経験上よくあります。

また、ダンボールの中身をきちんと調べることも大切でしょう。適当にゴミを詰めて数量だけは合ってて、粉飾出来ちゃっていました、では意味がないので…。

人間は、そういう単純ではない作業、異様さに気付く作業に集中していかないといけませんよね。

このロボは棚卸だけでなく接客機能も持っているようで、もはや簡単なサービス業務であれば、ふつうにロボットがやってしまう世の中になってしまいそうですね。

とても面白いですが、

付加価値の低いとされる業務に如何にして価値を付けていくか、それをアドバイスするコンサル業が必要なのかもしれません。

監査法人トーマツは、独自に統計的異常検知技術を開発し、特許を取得したと発表した。同技術を会計監査やリスクアドバイザリーサービスに活用する。この技術は、Deloitte Analytics研究開発部門が開発したもので、機械学習技術を用いて、対象に含まれる要素間の関係性を数値化して追跡し、関係性の急激な変化を異常として検知する。これにより、複数要素が相関し合うような異常を検知することや、関係性の変化の要因となった要素を特定することが可能になる。

ZDNET JAPANより。

特許を取得した技術であるとのこと。

文字だけではよくわかりませんが、分析的実証手続の考え方の応用のようなものでしょうかね。

異常が出始めたとして、初動も含めて適切なアクションを取るのが大切なのでしょうね。

監査への応用ですが、クライアントとのデータ連携を常時実行しているという状況下において、威力を発揮しそうなシステムですね。異常な不正取引を検知してアラートを出すような仕組が考えられます。

すごく、面白いと思います。

が、異常の原因を調べるのは、やはりまずは人なんでしょうね。クライアントの対応になるのかと。調べるのに結局結構工数かかる気もするけど…。

調べた結果、合理的な理由のある取引も、最初は多いかもしれないですね。