グローバル管理会計原則

優れた実務の指針となり、世界の管理会計に一貫性をもたらす世界初の普遍的な枠組みが日本語で入手可能となった。英国の勅許管理会計士協会(CIMA)および米国公認会計士協会(AICPA)の統一された声である国際公認職業会計士協会(Association of International Certified Professional Accountants、以下「協会」)(http://www.aicpa-cima.com/ )は1日、ハイアットリージェンシー東京で開催された管理会計の優れた実務に関するCPEセミナーで、新たな日本語版のグローバル管理会計原則(Global Management Accounting Principles、GMAP)(https://www.cgma.org/resources/reports/globalmanagementaccountingprinciples/ )の提供開始を発表した。

 

管理会計版の企業会計原則といったところでしょうか。

興味深いので見てみましたが、割と抽象的でした。しかし、フレームワークとしての機能はありそうです。

P.3にエグゼクティブサマリーが記載されていますので、こちらをご覧いただければよいかと思います(といってもこれだけでは抽象的ですけど)。

興味があった箇所は以下でした。P.5~6

情報が多いということは、自由な雰囲気を促進するというよりはむしろ、実際には、組織を弱体化するものである。情報が多いことにより意志決定が麻痺し、軽率な行動をとってしまう可能性がある。余りにも多くの組織が誤った意志決定のコストを被っている。さらに悪いことには、誤った意志決
定を正当化するために多くの資源を浪費している。そうしている間に、組織は適切な意志決定から得られるベネフィットを諦めてしまう可能性がある。
従来、情報が多くなれば不確実性は減るものと考えられてきた。しかし、このような関係は変化してきている。問題は、情報処理能力が向上してきているのにもかかわらず、肥大化したデータについて構造化が図られていないという点である。
それゆえ、United Nation’s Millennium Projectが、現在人類が直面する15の最も重要な地球規模の課題として不確実性と決定能力を取り上げたことは驚くに値しない。

個人的に思っていたのですが、現代では情報が多すぎると思います。

個人レベルではスマホを与えられて、いつでもどこでもあらゆる情報にアクセスできるようになりましたが、その中には無価値なものも多く存在し、しかしどうしても見てしまう、見ようとしてしまうものもあり、トータルで考えるとすごく時間を非効率に使っていることが多いと感じます。少なくとも自分にとって必要な情報だけにアクセスするだけでも大変です。

これは組織についてもあてはまると思います。

細かい情報が不要ということではなくて、情報の階層化・構造化ができていないため、取捨選択がいいかげんになってしまっているのではないかと考えられます。

組織を数字で管理するうえで、まずは情報を管理するところからはじめる必要があるように考えていました。

このフレームワークが直接問題を解決するとは思えないですが、「こういうのがある」ってことを知っておいてもよいかと思いました。