【上場廃止】ソルガムジャパン

株式会社ソルガム・ジャパン・ホールディングスは、2018年8月2日において、

”第48期有価証券報告書(自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日)について、法廷提出期限の経過後1か月以内である平成30年8月2日までに提出ができなかったため、株式会社東京証券取引所より、平成30年8月2日付をもって整理銘柄に指定され、1か月後の平成30年9月3日付で上場廃止となること”

について公表しました。

原因は、同社が平成 29 年6月 30 日に関東財務局へ提出した第 47 期有価証券報告書(自 平成 28 年4月1日 至 平成 29 年3月 31 日)の連結キャッシュ・フロー計算書における営業活動によるキャッシュ・フローの虚偽記載の疑義があるためで、証券取引等監視委員会から強制調査を受け調査中であるため平成 30 年3月期の期首残高等が確定できず、第 48 期有価証券報告書の作成が行えないようです。

要するに金融庁の強制調査なわけですが、これは穏やかでは無いということで、同社の第 47 期有価証券報告書を見てみました。

すると驚いたことに、第47期(H29.3期)にいたるまで巨額の赤字(当期純損失)を計上しているところ、第47期において急に営業活動によるCFが黒字化しています。大幅な赤字なのに大幅なCFのプラス。

その原因は何かと問われれば、CF計算書の営業活動の欄に記載されている、前受金の極端な増加でしょう。

この点、GCの注記にて海外から受注獲得したことを中心に記載されていますが、これではなぜ前受金が増えたことになるのかわからないので、調査を受けているということだと思います。

普通に考えて、融資を受けることすら難しいと思う状況(新株発行で資金を繋いでいる模様だが・・・)なので、どう分析してもおかしいから相当な調査を要している状況なのだと推測しています。

このあたりは、47期有報の以下(事業のリスク)にも記載がありました。

(6) 上場廃止のリスク

当社は、平成24年4月1日以降開始する事業年度において4期連続で営業利益及び営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスとなったことから、株式会社東京証券取引所が定める有価証券上場規程第604条の2第1項第2号に基づき、当連結会計年度において上場廃止にかかる猶予期間に入っております。
しかしながら、当連結会計年度において営業活動によるキャッシュ・フローがプラスとなったことから、JASDAQ市場の上場廃止にかかる猶予期間入り銘柄指定に関しては、平成29年3月期有価証券報告書を関東財務局長に提出し、東京証券取引所において営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスでないと確認された時点で、同猶予期間入り銘柄の指定を解除される見込みであります