決算短信、内容省略相次ぐ

  • 2017年8月17日
  • 2017年8月17日
  • 会計

決算短信の記載内容を一部省略する企業が現れ始めた。6~8月に四半期決算を発表した主な企業のうち、トヨタ自動車など14社が短信で業績の説明を省いたことが分かった。

日経新聞8月17日朝刊より。

確かに他の決算説明資料があれば、いちいち業績についてツラツラ記載するのは無駄ですね。

ただそうなると、短信とは一体なんなのかという話になります。

そもそも短信の簡素化の趣旨は、企業の開示見直しが15年の「日本再興戦略改定」に盛り込まれ、金融庁の金融審議会が16年4月に短信の簡素化を柱とする報告書をまとめたことに始まり、東証の方針はこれを踏まえた措置だったかなと。効率性を重視し、開示を早める必要性があったので、パブコメを経て簡素化に踏み切りました。

今の状態ははっきり言って、中途半端かなと。

個人的には、短信はサマリー情報だけでいいと思います。その分、補足が必要であれば補足資料で業績ので説明をすればいいのでは。あるいは、短信サマリーにA4一枚くらいで業績の説明をつければ。

財務諸表本表は今も義務ではないですが、個人的には四半期報告書とか有報での記載でいいのではと思います。PLやBSは、特別損益にするか営業外にするかという議論や、区分掲記の議論を経なければ開示できませんが、これは投資家にとっては時間のロスの割に情報価値が乏しいので無駄ではないかと。ROEで投資判断をするなら尚更。あと、四半期報告書と短信で全く同じ本表が載るのも全くの無駄ですね。さらに言うと、これもずっと昔から言われていて議論の最中だと思いますが、計算書類との重複も無駄です。本当に無駄。

ただ、個人的には、短信は四半期報告書に吸収されればいいのにと思います。短信サマリーだけ出すのはどうしても情報が不足しますし、補足決算説明資料の負担もあるので。かわりに、四半期報告書の業績の増減分析の欄をマストにして、作成者としてはここに時間をかけたほうがよいのでは。

いろいろと紆余曲折を経て今の実務に落ち着いていますが、まだまだ効率化の余地がありますね。