会計士のキャリアパスを考える。
確かに今は売り手市場ですね。
しかし、この業界の需給というのは、過去から大きな変動を繰り返しています。
つまり買い手市場になる時期が、いずれまた訪れるのではないかと予想されます。
となれば、売り手市場のうちに意思決定することも、1つの人生戦略と言えますね。
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キャリアを手放す勇気
ところで、まったく偶然ですが、最近お笑い芸人の石井てる美さんの「キャリアを手放す勇気」を読みました。
キャリアを手放す勇気 東大卒・マッキンゼー経由・お笑い芸人 (日経ビジネス人文庫) [ 石井 てる美 ] 価格:864円 |
今回はこの本の簡単な書評をしたいと思います。
この本で著者が言いたかったことは何か。
私なりに解釈すると、それは「会計士も、もっと自由にキャリアを考えていいのではないですか?」ということ。
石井さんのストーリー概略は以下のとおり。
①東京大学を卒業し、マッキンゼーへ入社(この時点でスゴイ)
↓
②マッキンゼーでは多くのことを学んだが、いろいろあって心身ともに「死」を身近に感じるほどに追い詰められることに。
↓
③なりたいと思っていたお笑い芸人に転身
↓
④お笑い界も厳しい世界だが、少しずつ成果を出して充実した毎日を過ごしている。
個人的には、マッキンゼー時代の記述が、非常にリアルで参考になりました。
自分も監査法人でそれなりに大変なこともありましたが、まだまだ甘いな・・・と思わざるを得ません。
さて、本書のテーマですが、「東大卒業などのプライドの高い優秀な人々が、凝り固まった思考で自分を追い詰めてしまっている」ことを一貫して主張されています。
また、「自分を変えるのは具体的な行動であって、考えたりするだけでは何も変わらない」趣旨の主張もされています。
これは、私が以前から思っていたこととまさに合致していまして、本当にそうだなあと共感。
「もっと気楽に考えればいいのに、これまで築き上げてきたものを手放せず、逆にそれによって自分を狭め苦しめてしまう」という現象は、
世間一般に発生しているのだと推測できますが、
これは、まさに監査法人勤務の会計士に当てはまる部分はあるのではないかなあというところです。
まあ、さすがにお笑い芸人になるというのはそれでもかなり勇気のいることで、
みんながそんなことをする必要はないと思いますし、
「誰もかれも転職しましょう。したほうがいい。」とかそういう話をしているわけではないです
(選択肢としてこのブログでも紹介はしてますけど・・・)。
キャリアを手放すにはそれなりのリスクを伴うのは間違いないことですが、
「つらいことから逃げるのが罪だ」と洗脳されている我々からすれば、読んでみて参考になるというか、少し心がラクになるところはありました。
「社会通念や組織によって、自分は洗脳されている」ことを自覚している人って、どれくらいいるのでしょうかね。
誰も教えてくれないことですけど、とても重要なことだと思います。